ポーランド「科学・教育デイズ」:ポーランドパビリオンに15,000人以上が来場しました

2025年4月22日から26日にかけて、2025年大阪・関西万博のポーランドパビリオンは、科学と教育の中心地となりました。
ポーランド「科学・教育デイズ」の充実したプログラムのもと、ポーランドパビリオンには15,662人もの来場者が訪れました。本イベントは、ポーランド共和国科学・高等教育大臣の後援のもと、ポーランド国立学術交流庁(NAWA)およびポーランドの主要な学術・研究機関との協力により実施されました。
5日間にわたるイベント期間中、合計70個のワークショップが実施され、2,000人以上が参加しました。ポーランド「科学・教育デイズ」のプログラムは、以下の主要大学および機関と共同で実施されました:クラクフAGH科学技術大学、ヴロツワフ美術大学、グダニスク医科大学、ポーランド科学アカデミー、ワルシャワのSGGW大学、ヤギェヴォ大学、ワルシャワ金融研究所。また、GEOART社およびASTOR社も本イベントのパートナーとして参画しました。
特別イベントと協定の締結
ポーランド「科学・教育デイズ」期間中に、バルバラ・ノヴァツカ教育大臣およびマリア・ムルフチンスカ科学・高等教育副大臣が来日しました。また、この期間中に、ポーランド国立学術交流庁(NAWA)と、日本の学術・研究機関を支援する最も重要な団体の一つである国際協力機構(JICA)との間で、相互協力に関する重要な協定が締結されました。
ポーランドパビリオンで開催された、ポーランド「科学・教育デイズ」期間中の主なイベントは、下記の通りです。
- 4月22日 :ポーランド「地球の日」 この日は、ワルシャワの農業生命科学大学(SGGW)の後援による科学会議や、SGGW大学、GEOART社、AGH科学技術大学による教育ワークショップが開催されました。また、フリデリク・ショパン音楽大学のパートナーである大阪の相愛大学キャンパスでは記念植樹が行われ、音楽コンサートも催されました。この式典には、ショパン音楽大学のラファウ・グションカ副学長が出席しました。
- 4月23日 :「NAWA(ポーランド国立学術交流庁)の日」 この日は、NAWA主催の会議「生命科学系大学はイノベーションの原動力となる:SGGW大学と日本のパートナーとの討論会」が行われ、ポーランドと日本から40校の代表が参加しました。並行して、東京外国語大学ポーランド語専攻およびヴロツワフ美術大学の教員によるワークショップも実施されました。
- 4月24日 :ポーランド「宇宙の日」 国際宇宙ステーションにポーランド人として初めて飛行予定の、宇宙飛行士スワヴォシュ・ウズナンスキ博士がパトロンとなった当イベント。New Space財団が主催し「教育における宇宙的インスピレーション」というタイトルの科学討論会が開催され、日本から3名、アメリカから1名の科学者を含む55名が参加しました。パビリオン入口前のワークショップエリアでは、若きハンドパン奏者トニー・コニャックが4回にわたる演奏を披露。彼の楽曲は、コペルニクス・スペースミッションの中で月面に届けられます。夜には、東大阪市文化創造館で、著名なジャズピアニスト、レシェク・モジジェルによる世界初演の二台のピアノによるコンサートが開催されました。モジジェル氏は、ポーランド科学アカデミーが特別に開発した世界初の「デカフォニック・ピアノ(10音階ピアノ)」を披露し、700名の聴衆を魅了しました。
- 4月25日 :ポーランド「女性科学者の日」 この日は、ポーランド、イスラエル(エルサレム)、日本、そしてフランス(キュリー研究所)から学術関係者が参加する国際科学会議が開催され、60名が出席しました。ワルシャワのマリア・スクウォドフスカ=キュリー博物館の職員による「ポロニウムとラジウムの原子模型づくり」ワークショップも大好評でした。またウーマンズパビリオンでは、世界中の情報活動に関わった20名の女性たちを紹介するコード・ガールズ(SZYFRODZIEWCZYNY)プロジェクトが展示され、20世紀を代表する暗号機「エニグマ」も紹介されました。
- 4月26日 :ポーランド「経済教育の日」&「地球のための医療の日」 この日は、ポーランドパビリオンのライブ配信で特別授業が行われ、ポーランド全国の369校・32大学から11,300人以上の児童・学生が参加しました。経済学者ヴィトルト・オルウォフスキ教授とウカシュ・ハルト教授による講義では、生徒らはグローバリゼーションとその影響について学びました。さらに、バルバラ・ノヴァツカ教育大臣も特別ゲストとして登壇し、将来の必須スキルとしての経済・起業教育の重要性を強調しました。また、ヤヌシュ・コルチャックの経済教育遺産に関するワークショップも注目を集めました。 また、この日の目玉の一つとして、100年に及ぶポーランドにおける経済教育の象徴である書籍『ジャック少年の破産(Bankructwo Małego Dżeka)』の初版本が紹介されました。さらに、最新技術を活用し、世界13か国の在外ポーランド人学校31校から約1,000名の児童・生徒が東京のポーランド人学校の生徒とともに特別授業にオンライン参加しました。 この日には、グダニスク医科大学による専門的な教育ワークショップも行われたほか、ショパン音楽大学の室内管弦楽団から38名の演奏家による特別コンサートが催され150名の聴衆を魅了しました。
高い専門性と記録的な来場者数
ポーランド「科学・教育デイズ」に参加した来場者は、イベントの内容が非常に専門的かつ充実していたこと、そして国際的な交流や経験の共有が大きな価値を持っていたことを評価しました。来場者数の多さとワークショップへの積極的な参加は、国際舞台におけるポーランドの科学教育への関心が高まり続けていることを示していると言えるでしょう。







