ポーランドパビリオン来館者数が50万人を突破しました!

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2025年大阪・関西万博におけるポーランドパビリオンの来館者数が、50万人を超えました。これほど多くの来館者を惹きつけているのは、充実したイベントプログラムと、体験型の常設展示です。ポーランドパビリオンは、出会い、音楽、感動が日々生まれる、活気あふれる空間です。音楽や職人技、人々の存在を通じて、日々新しい物語がこの場所で紡がれています──。

来館者数50万人突破に際し、ポーランド投資・貿易庁のマグダレナ・スカルジンスカ副長官は、次のように述べています。
「わずか3ヶ月で50万人以上の来館者を迎えたことは、非常に素晴らしい成果です。そして、ポーランドパビリオンが、感動、癒し、そしてルーツに根差した未来についての価値ある対話を求める人々を惹きつけている証でもあります。私たちは、豊富なプログラムと多様なイベントによって他のパビリオンと一線を画しています。伝統と革新、自然と現代性を融合させ、来館者自身が展示の共創者となるような体験を提供しています。インタラクティブさと真実味が、ポーランドの物語を心に残るものにしているのです。大阪では毎日、新たな出会いと物語が生まれています。これこそが私たちの最大の成功です」

また、同じくポーランド投資・貿易庁副長官のウカシュ・グヴィアズドフスキ氏は、次のように述べています。
「2025年大阪・関西万博は、ポーランド企業の革新性と社会的責任を世界に示す絶好の機会です。グリーンテクノロジーからメディカルイノベーション、デジタルサービスやゲーム開発に至るまで、ポーランド企業は未来を支えるソリューションを提供しています。来館者は『創意の園』の展示を通じて、ポーランド企業がいかに進歩と環境や健康への配慮を両立させているかを体感できます。ポーランドが未来志向でグローバルな協業に積極的な国であるというイメージを、確立しているのです」

活気あふれるポーランドパビリオン

2025年大阪・関西万博におけるポーランドパビリオンは、イベントの鼓動が響き渡る空間です。常設展示は高い関心と評価を集めており、毎日多くの来館者が訪れ、ポジティブな口コミを広めてくださっています。展示空間は、アットホームなショパン・リサイタルや多彩な文化・学術・地域イベントと調和し、ポーランドの歴史、革新性、芸術、そして多様性を語るひと続きのストーリーを構成しています。この独特なムードが、来館者を惹きつけ、刺激し、再訪を促しているのです。

これまでにポーランドパビリオンでは、10件の公式代表団による訪問が行われています。その中でも、高円宮妃久子殿下やレフ・ヴァウェンサ元大統領などの特筆すべきゲストをお迎えしました。また、ポーランド共和国開発・技術省クシシュトフ・パシク大臣、ミハウ・ヤロス副大臣、農業・農村開発省ステファン・クライェフスキ大臣、教育省バルバラ・ノヴァツカ大臣、マリア・ムルフチンスカ副大臣、クシシュトフ・ガフコフスキ副首相兼デジタル大臣、国有財産省コンラッド・ゴウォタ副大臣、保健省ウルシュラ・デムコフ副大臣およびマレック・コス副大臣など、数多くの政府代表団も訪れました。

政府代表団による直近の公式訪問は、7月21日に行われたポーランド共和国インフラ省アルカディウシュ・マルヘフカ副大臣によるもので、ポーランド「海の日」記念イベントの一環として実施されました。

また、欧州議会議員や、ポーランド下院議会のドロタ・ニエジェラ副議長、ウルシュラ・パスワフスカ議員らがポーランドパビリオンを訪問しました。その他、駐ポーランド日本国大使である河野章閣下をはじめ、日波両国の文化、ビジネス、自治体関係者にも来館いただいています。これらすべての訪問が、国際的な関係強化、経験共有、そしてポーランドを未来に向けた積極的なプレイヤーとして紹介する貴重な機会となっています。

経済・文化イベント

ポーランドパビリオンでは、これまでに全11地域のうちポドラシェ県からドルヌィ・シロンスク県までの7地域を取り上げた「地域ウィーク」を実施しました。この企画では、ポーランドの味覚、工芸、地域発の取り組みが紹介されました。さらに、ポーランド国旗の日、5月3日憲法記念日、そしてポーランドがEU理事会議長国を務めたことを記念するポーランド「親切の日」といった記念日イベントも実施しています。ポーランド「親切の日」には、ワルシャワ発の社会運動「クリスマス慈善大楽団」との協力により、イェジ・オフシャク氏の参加のもと行われました。この他にも、6件の業界別セミナー、8つのビジネス視察、そして5月20日に両国から300社以上の企業関係者が参加したポーランド・日本輸出フォーラムが開催されました。直近で開催された主要なビジネス関連イベントとしては、7月18日にポーランドパビリオンで開催されたビジネス会議が挙げられます。この会議は、ポーランドの主要経済団体「Lewiatan連盟」との協力により実現され、同連盟の創設者であり名誉会長でもあるヘンリカ・ボフニアシュ博士が登壇しました。

また、ポーランドパビリオンのコンサートホールでは、毎日ショパンの音楽をテーマにしたリサイタルが行われており、来館者からの高い人気を誇っています。日本の観客にとっては、ショパンの音色は深い感動を呼び起こすメロディーです。若手の才能あるピアニストたちによる演奏が、これまでに500回以上開催されており、これは万博全体でも前例のない規模です。ポーランドの若手ピアニストは、すでにスター級の存在となっています。このような音楽イベントはパビリオン内にとどまらず、万博会場全体、さらには大阪市内でも開催されて注目を集めています。これまでに大きな反響を呼んだのは、レシェク・モジジェル氏のコンサート、ショパン音楽大学管弦楽団の公演、そしてウカシュ・L.U.C・ロストコフスキ氏による交響詩『Symbiosis』の初演です。特に『Symbiosis』は万博最大のステージであるEXPOアリーナ「Matsuri」で上演され、4,500人以上の観客を動員しました。

ポーランドのプロモーションプログラム

ポーランド共和国文化・国家遺産省、高等教育・科学省、教育・科学省、スポーツ・観光省、そして11の地域自治体との連携により、ポーランドは創造性にあふれた統合的なプロモーションプログラムを構築し、万博に参加する約160の国・地域の中でも際立った存在感を示しています。「地域ウィーク」に加えて、「ポーランド科学・教育ウィーク」「ポーランド文化ウィーク」「フリデリク・ショパンウィーク」「スポーツ・観光ウィーク」などのテーマ別イベントを通じて、さまざまな視点からポーランドを紹介しています。なかでも特筆すべきは、ポーランドの学術機関と学生の存在です。日本語学科の学生がポーランドパビリオン内の展示ガイドとして活躍しており、ポーランドの大学や研究の魅力を体現しています。また、科学関連イベントのプロモーションには、これまでに15名の大学学長が参加し、学術シンポジウムやセミナーを通じて日・ポ間の学術交流を深めています。

プロモーションプログラム全体では、100件以上のイベントやテーマ別イベントが開催されており、その内容は会議や討論会、ワークショップ、研究プロジェクトまで多岐にわたります。これらは約100のパートナー機関との協力によって実現されています。主なパートナーには、ポーランド国立学術交流庁、ポーランド政府観光局、ポーランド映画芸術研究所、国立視聴覚研究所、創造産業振興センター、国立フィルハーモニー、アダム・ミツキェヴィチ・インスティテュート、フリデリク・ショパン国立研究所、ポーランド音楽出版、ポーランド科学アカデミーのほか、大学、各分野を代表する財団などが名を連ねています。数字の上でも目を見張る実績が出ています。ポーランドパビリオン内だけでも、これまでに250回以上のハンドクラフトワークショップと、100回を超える地域音楽団体によるコンサートが実施されました

ポーランドパビリオン展示の成功

ポーランドパビリオンは、約1,000平方メートルの展示スペースを有し、テーマゾーン「Saving Lives(いのちを救う)」内に位置しています。展示空間の設計・構想は、モニカ・ブランチ(KAFTI)、エヴァ・キエルクロおよびスタニスワフ・ケンパ(GDYBY)、ヴィエスワフ・バルトゥコフスキからなるクリエイティブチームによって手がけられました。

キュレーションチームの尽力により、展示には特別な効果がもたらされました。展示の真の主役は来館者自身で、彼らの存在と参加が展示空間に命を吹き込みます。現代アートが2025年大阪・関西万博の理念を表現する手段として活用され、来場者との対話を生み出しているのです。

設計・構想を手がけたモニカ・ブランチは次のように説明しています。
「構想を練る中で、私たちは『日本の方々にポーランドの本質をどのように伝えるか』を常に考えていました。ポーランドの職人技をどのように体験してもらうか。薬草にまつわる神話や信仰をどのように体感してもらうか。そして、それをショパンとどうつなげるか。その結果、アーティストとのコラボレーションにより、『パラメトリックに設計されたハーブ』『時が止まった植物』や、『アルゴリズムの眼で捉えた変化する風景』、さらには『特別な職人たちによるオーケストラ』などが誕生し、ひとつの一貫したポーランドの物語が出来上がったのです。それぞれが来館者にとって異なる方法で体験されるのです」

テクノロジーを前面に押し出すのではなく、来館者が自然に没入できるようにデジタルを展示の裏方として活用しています。こうした技術は、職人が用いる伝統的な素材や手法に魔法をかけるように、来館者の存在を通して唯一無二の体験へと昇華されていきます。展示に命を吹き込むのは、まさに来館者自身なのです。

ポーランドパビリオンの見学ルート

ポーランドパビリオンの見学ルートは常設展示の一つであり、薬草をテーマとした「ハーバリウム」から始まります。薬草は、展示の最初のセクションにおける象徴的なモチーフであり、過去の世代から受け継がれてきた知恵と遺産を表すと同時に、医療、化粧品、Agri-techといった分野における未来への方向性をも示しています。2025年大阪・関西万博のテーマである「いのち輝く未来社会のデザイン」は、伝統と革新をつなぐ架け橋としての薬草というアイデアと、まさに完璧に響き合っています。

常設展示は、五感と想像力を刺激する、ポーランドの風景・文化・精神をめぐる特別な旅路です。緻密に設計された展示ルートは、来館者を感情と意味に満ちた空間へと導きます。次に来館者を迎えるのは、AIによって生成された風景を映し出すインスタレーション『ポーランドの原風景』です。そして、民芸モチーフにインスパイアされた『雲』、さらには自然の中のさりげない美しさを詩的に表現した『収穫前』へと進みます。

来館者はさらに、光と音が融合した瞑想的なインスタレーション『ものの響き』の世界に没入し、その後、ショパンにインスピレーションを受けた万博最大級の楽器とも言える『オーラ』による演奏に参加します。ここでは、デジタル技術と自然素材が調和し、訪れた人自身が音楽の共演者となるのです。

展示後半の『歴世』と『詩(うた)』では、来館者自身や若き詩人たちの声が取り上げられ、個人的な体験が集合的な創造へと昇華されます。展示の締めくくりには、屋外に設けられた静寂の空間『やどり』が用意されています。ここでは、フリデリク・ショパンの音楽に耳を傾けながら、穏やかなひとときを過ごすことができます。

『創意の園』 – 賢明なビジネスのための空間

ポーランドパビリオン内には、ポーランド企業と経済を紹介するための特別なスペースも設けられています。それが『創意の園』です。ここでは、命と健康を支える分野で活動するポーランド企業が手がけた、革新的かつ社会的責任のある技術や製品が紹介されています。展示されているのは、私たちの生活をより健康的に、安全に、そして快適にするための選択肢です。環境への配慮を忘れずに、身の回りの世界を持続可能な形で創造していくためのアプローチが示されています

『創意の園』では、およそ40社のポーランド企業が紹介されており、各社がそれぞれの分野で人々の生活の質を高める製品やサービスを提供しています。来館者はここで、エネルギー、資源、健康、テクノロジーに対する新しい視点を提示する企業やスタートアップの事例を知ることができます。ポーランドが革新性に富み、開かれた国であり、責任あるかたちで世界に向けて提案できる勇気を持っていることを伝える物語なのです。この展示では、ポーランドと日本の将来にとって特に重要とされる6つの主要産業セクター(農林水産・食品、化粧品、医薬・医療品、IT、グリーンテクノロジー、そしてゲーム開発(gamedev))に焦点が当てられています。

2025年大阪・関西万博について

2025年大阪・関西万博(Expo 2025 Osaka, Kansai)は、大阪湾に造成された夢洲にて開催されています。会期は2025年10月13日までで、今回の万博には、161の国と地域、9の国際機関を含む合計170の参加者が集っています。ポーランド投資・貿易庁(PAIH)がポーランド共和国の万博出展を担当しており、監督官庁であるポーランド開発・技術省のもとで事業が進められています。

Fot.: A. Stykowski / PAIH

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