ポーランド文化ウィーク

大阪・万博2025におけるポーランド文化週間は、“若きポーランド”の遺産からアヴァンギャルドまで、ポーランドの音楽・文学・芸術を集中的に紹介するものとなりそうです。
2025年9月4日から10日までの間、大阪万博のポーランドパビリオンは、“若きポーランド”のクラシックから文学、さらには実験的な電子音楽やジャズに至るまで、ポーランド文化を集中的に紹介する場となります。各日ごとに異なるテーマが設けられ、多様な文化遺産と現代の創造性が紹介されます。
9月4日若きポーランドの日:
文化週間の幕開けを飾るのは、“若きポーランドの日”です。ノーベル賞作家であり『農民』の著者であるヴワディスワフ・レイモントに焦点を当てた一日となります。レイモントの人物紹介が行われるほか、京都で開催された『若きポーランド』展の報告映像も上映されます。ハイライトは、ポーランドのアカデミー賞(オスカー)候補映画『農民』の上映と、同作品の音楽をライブで演奏する、オーディオビジュアルショー『Chłopi Tańcuj Remixed(農民タインツイ・リミックス)』です。
9月5日世代を超えたダンスと音楽の日
ポーランドパビリオンの前では、“Papaya at Expo”プログラムの一環として、ポーランド・ジャズ界のアイコン、ウルシュラ・ドゥヂャクがパフォーマンスを行います。さらに、ウィメンズ・パビリオンでは、同アーティストと、日本出身で国立バレエ団のソリストであるエビハラ・ユカとの対談が予定されています。対談のテーマは、“音楽と舞踊の力——世代と文化を超えた対話のかたち”です
9月6日ポーランド文学の日
文化週間の文学プログラムでは、古典と現代作家の両方に焦点が当てられます。ヤン・コハノフスキの詩の日本語訳による“国民読書の日”の朗読会、ポーランド文学の翻訳者との交流イベント、そしてオルガ・トカルチュク、ヴィスワヴァ・シンボルスカ、ヤン・ブジェフワの作品の朗読が予定されています。この一日は、ポーランド文学の多様性と、その中の多くが日本文化にも共鳴していることを強調する内容となっています。
9月4日から6日Unsoundフェスティバル
ポーランドパビリオンでのプログラムと並行して、大阪市内の選ばれたクラブでは、日本初開催となる『Unsound Festival』が行われます。このフェスティバルは、ポーランド発の電子音楽・実験音楽の代表的なブランドのひとつです。プログラムでは、ポーランドと日本のアーティストたちが出演し、サウンドアートの最新トレンドを紹介します。
9月7日から9日
文化週間の最後の日々は、ポーランド・ジャズに捧げられます。大阪のクラブやポーランドパビリオンの小ホールでは、若手アーティストによるコンサートが開催され、新世代の多様性と表現力が披露されます。ハイライトとなるのは、エキスポのために特別に作曲されたニコラ・コウォジェイチクのジャズ組曲の初演です。