2025年大阪・関西万博におけるポーランド共和国のEU議長国記念イベント

2025年6月30日、2025年大阪・関西万博ポーランドパビリオンは、ポーランド共和国が欧州連合理事会の議長国を務めたことを記念した特別な祝祭の場となります。 「親切の日」の名のもとに開催される本イベントは、いまこそ世界に必要とされる“人々をつなぐ力”――親切、共同体意識、創造的な関わり――を称える一日となります。
このお祝いのイベントは、ポーランドパビリオンが位置する「いのちを守る」ゾーンの趣旨とも深く連動しています。我々ポーランドパビリオンは、「いのちを守る」というテーマを、身体的な健康のみならず、社会的関係、心の健康、共同体のレジリエンスへの配慮であると解釈しています。
また、6月30日当日は、健康とウェルビーイングをテーマにした特別ウィークの最中でもあります。この特別ウィークでポーランドパビリオンは、「どうすれば一人ひとりの幸福が、共同体全体の幸福と共鳴する社会をつくれるか?」という重要な問いを皆様と共有します。
EU議長国記念イベントのメインテーマは「親切」です。この親切とは、単なる親切行為ではなく、社会を形づくる実質的な力としての親切を指します。さらに詳しく説明すると、私たちの感情の土壌を整え、信頼を築き、安全を感じさせ、心の健康を支える力が「親切」であると定義します。緊張や不安に満ちた現代社会において、親切心は健全な人間関係と強い社会の基盤となります。
なお、イベントに先立ち、6月26日には「命を救うために団結を」というテーマのもとEU・日本ヘルスケア会議も開催されます。学術界とビジネス界がいかに協力して人々の生活の質を向上できるかを議論する場となり、主なパートナーには駐日ポーランド共和国大使館、日欧産業協力センター、欧州連合日本政府代表部、大阪府、日本医療研究開発機構(AMED)などが名を連ねます。
今回のイベントのスペシャルゲストとして、30年以上に渡って続くポーランドの慈善活動「クリスマス慈善大楽団(WOŚP)」の創設者、イェジ・オフシャク氏が来場します。このユニークな慈善活動は30年以上にわたり、音楽と喜び、そして公共の利益のための行動を結びつけ、世界的にも注目される存在となっています。市民の行動力と共感が世界を変え得ることを示す、まさに生きた証です。

ポーランドパビリオンのワークショップエリアでは、アートセラピーやウェルビーイングへのアプローチとしての芸術や創造的活動を体験できる、地域・文化ワークショップが展開されます。今回は、ドルヌィ・シロンスク地域が主役となり、ポーランドのクリエイティビティ、手工芸、教育の豊かさを紹介します。
夜には、ヨーロッパ文化史を12章で巡る芸術的な旅へと聴衆を誘う特別コンサートが開催されます。聴くだけでなく、視覚でも楽しめる交響詩「Symbiosis」は、数々の受賞歴を持つ作曲家・プロデューサーの、ウカシュ・L.U.C.・ロストコフスキによって創り上げられたコンサートであり、「音楽とは多様性のための空間である」という哲学を体現する試みでもあります。
12の独自の楽曲は、それぞれ異なるカルチャー・テクニック・スタイルの視点から構成されつつ、一つの物語として統合されます。Saycet、Pantha du Prince、Catz’n’Dogz、Lubomyr Melnyk、Ana Beyronなど、ヨーロッパや世界各地から集まった才能が顔を揃え、21世紀の多文化的ハイブリッド・オーケストラを創り上げます。
本プロジェクトは、ポーランドが提唱し、その独自性を生み出しています。東西の狭間で対話を重ね、重層的なアイデンティティを築き上げたポーランド。音楽が、分断を越えた対話の手段として機能してきたこの国だからこそ成せる表現です。
当日の大阪・関西万博入場券をお持ちの方は、コンサートを含むすべてのプログラムに無料でご参加いただけます。
ポーランドEU議長国記念日は、単なるポーランド共和国の紹介の場ではありません。私たちが何に共感し、何が未来を形づくるのかを共に考えるきっかけなのです。未来に必要なのは、技術よりも人間らしさ、心の温かさ、そしてなにより親切な心ではないでしょうか。
協力: クリスマス慈善大楽団(WOŚP)、 チェプチンスキ財団、グダニスク医科大学、ドルヌィ・シロンスク県
各イベントに関する詳細はこちら:
EU・日本ヘルスケア会議「命を救うために団結を」
国際メンタルウェルビーイング会議
大阪・関西万博 ポーランドパビリオン主催 EU議長国記念コンサート