ポーランド・日本貿易フォーラム2025 ー 主要産業分野における新たなパートナーシップの可能性

2025年5月20日、ポーランドと日本のビジネス界の連携を深める重要なイベントのひとつとして、ポーランド・日本 貿易フォーラムが開催されました。本フォーラムは、2025年大阪・関西万博におけるポーランド共和国の出展に関連する最も重要な経済イベントの一つです。ポーランドおよび日本のビジネスパーソン、オピニオンリーダー、政府機関関係者、メディア関係者など、300名を超える代表者が参加しました。
ポーランド開発・技術省副大臣のミハウ・ヤロスは、開会の挨拶で次のように述べました:
「2025年大阪・関西万博におけるポーランド・日本貿易フォーラムは、アジアにおけるポーランドの最重要経済パートナーの一つである日本との関係を一層深める絶好の機会です。本フォーラムは、ポーランド企業が直接ネットワークを構築し、信頼を築き、革新的なソリューションを紹介する場です。ポーランドと日本は、勤勉さ、情熱、そして持続可能な発展という価値観を共にしています。本フォーラムが、製品紹介にとどまらず、共通の価値観と中長期的視点に基づいた強固なパートナーシップの創出に寄与することを願っています。」
ポーランド・日本貿易フォーラムのプログラム
本フォーラムは、ポーランドが日本への輸出において特に高いポテンシャルを有する以下の6つの戦略分野に焦点を当てて実施されました。
- 医療・医薬品産業
- IT・フィンテック産業
- グリーンエネルギー産業
- AgriTechを含む農林水産・食品産業
- 化粧品産業
開会式には、ミハウ・ヤロス開発・技術省副大臣、ヤツェク・トムチャク2025年日本国際博覧会ポーランド政府代表、パヴェウ・ミレフスキ駐日ポーランド大使、アンドジェイ・ディハポーランド投資・貿易庁長官が登壇しました。また、経済産業省近畿経済産業局局長の信谷和重様、大阪商工会議所常議員及び国際ビジネス委員会副委員長の古川弘成様、大阪市経済戦略局理事の和田彩様も来賓として挨拶しました。
2025年日本国際博覧会ポーランド政府代表のヤツェク・トムチャクは、次のように話しました:
「ポーランド共和国の大阪・関西万博への出展は、我が国にとって名誉であると同時に、戦略的なチャンスでもあります。このグローバルな舞台で、ショパンの音楽から産業イノベーションに至るまで、経済・科学・文化の可能性を世界に示しています。「未来を切り拓く遺産」というスローガンは、価値、知識、パートナーシップに基づく現代のポーランドを世界に示すという私たちの志を、体現しています。万博は、関係構築、実践的なビジネスネットワーキング、そして国際的な舞台におけるポーランドの存在感を高める場でもあります。」

本フォーラムでは、ポーランドと日本の貿易関係の現状や、日本の輸入ニーズについてのプレゼンテーションやパネルディスカッションも行われました。特別ゲストとして、欧州議会議員で経済学者のヤヌシュ・レヴァンドフスキ氏が登壇し、ポーランドの輸出ポテンシャルについてプレゼンテーションを行いました。
アンドジェイ・ディハポーランド投資・貿易庁長官は開会挨拶で次のように述べました:
「1990年代初頭、日本はポーランドの体制転換期の可能性をいち早く認識した国のひとつでした。トヨタ自動車を始めとする日本企業は、ポーランドの自動車産業の発展において中心的な役割を果たしました。自動車産業は今日においても、ポーランド経済の柱の一つです。2025年現在、ビジネスにおける両国の協業は、自動車産業を超えて、サービス業から、イノベーション・人材育成分野にまで及んでいます。何千人ものポーランド人が日本資本の企業で働き、両国をつなぐ架け橋となっています。これは、ポーランド人スペシャリストのポテンシャルと、経済関係のバランスにおける役割の大きさを示しています。」
2025年大阪・関西万博におけるポーランド
ポーランド・日本貿易フォーラムは、2025年大阪・関西万博に際してポーランド共和国が展開するプログラムの中で、最も重要な経済イベントの一つです。本フォーラムは、革新性、技術力、そして国際協力に対する意欲を象徴するポーランドパビリオンの理念の延長線上にあります。4月13日のオープン以来、ポーランドパビリオンは来場者の大きな注目を集めており、5月初旬には総来場者数が早くも10万人を突破しました。このことは、ポーランドの経済的魅力に対する国際的関心の高さを示しています。
欧州議会議員のレヴァンドフスキ氏は次のように強調しました:
「ポーランドと日本の関係は、強固なパートナーシップ、民主的価値観、自由市場原則の尊重に基づいています。絆を強化する鍵となるのが、EUと日本の経済連携協定(EPA)です。EPAは、ヨーロッパ史上最大の二国間貿易協定であり、ポーランド共和国にとってはアジア市場への輸出とプレゼンス拡大の現実的なチャンスとなっています。世界的な経済不安が続く今、このような信頼に基づく強固なパートナーシップには一層の意義があります。」
ポーランド・日本貿易フォーラムの主催はポーランド投資・貿易庁で、プログラムの実施にあたって、下記関係機関からのご協力をいただきました。
ポーランド開発・技術省、駐日ポーランド共和国大使館、経済産業省、国立農業支援センター、ポーランド企業開発庁、ワルシャワ経済大学、ポーランド全国電子通信商工会議所、ポーランド全国医療機器商工会議所、伊藤忠商事、大阪商工会議所、大阪市、一般財団法人大阪国際経済振興センター、在日ポーランド商工会議所、日本貿易振興機構、ポーランド医療機器産業商工会議所
Fot. A. Stykowski, C. Pęśko / PAIH














