2025年大阪・関西万博のポーランド文化ウィーク= 音楽、文学そして芸術の祝賀

2025年9月4~10日の間に大阪・関西万博にてポーランドは「ポーランド文化ウィーク」の際に豊富なプログラムをご紹介します。このイベントはポーランド人アーティストの多様性とオリジナリティを「若きポーランド」時代の遺産からポーランド人ノーベル受賞者の文学作品と「Chłopi Tańcuj Remixed(農民ダンシング=レミックス」を通じて「アンサウンド・フェスティバル」の電子音楽と現代のポーランド・ジャズ界まで紹介することで強調します。
「ポーランド文化ウィーク」中に日本の観客らはクラシックおよび現代的なポーランド文化の成果を知る二度とないチャンスをポーランドパビリオン、コンサートホールそして音楽クラブにて与えられます。このイベントは「テーマデー」に分けられ、ポーランド人アーティストの現代作品の文化的な遺産と多様性をそれぞれが紹介することで異なるアクセントをご紹介します。
ミューラル(壁画)の開幕式=ポーランド文化ウィークの開会
9月4日の9時に大阪市にて大阪メトロ西九条駅付近にてポーランドと日本共同のミューラル(壁画)の開幕式が行われます。この作品はWALLSHARE社と日本人ミューラリスト「ヒッチ」の共同作品で、ポーランドと日本の芸術的な対話を象徴しました。このミューラルはユゼフ・ヘウモンスキの絵画「バビェ・ラト(Babie Lato)」に因んでおり、その絵画の公共の空間での現代的な解釈を表し、同時にヘウモンスキの作画への称賛でもあります。
「若きポーランド」時代にタイムスリップ
2025年大阪・関西万博の「若きポーランドの日」(9月4日)には19世紀末・20世紀初頭のポーランド美術の流派において最重要であった流派の1つに焦点が当てられます。大作「農民」に対し1924年にノーベル文化賞を受賞したヴァディスワフ・レイモントの人物像を紹介すると同時にポーランドパビリオンの来館者は、歴史上はじめて日本国内の京都で2025年に行われた「若きポーランド」の美術品展示「若きポーランド。色彩と魂の詩1890-1918」のレポートをご覧いただけます。
この日のメインイベントはウカシュ・LUC・ロストフスキが映画「農民」のために作曲した音楽を基にしたオーディオビジュアル・ショー「農民ダンシング=レミックス(Chłopi Tańcuj Remixed)」です。「農民」はアカデミー賞非英語作品賞カテゴリーの候補作品となったポーランド作品です。BreakThru Filmsのドロタ・コビエラ=ウェルチマンとヒュー・ウェルチマン監督は映画「ゴッホ 最期の手紙(Twój Vincent)」でアカデミー賞のノミネーションを以前受けています。
「これは「農民ダンシング=レミックス(Chłopi Tańcuj Remixed)」ショーの国際的なプレミアで、観客は現代の発言方法を用いて再解釈された19世紀末と20世紀初頭のポーランドの農村の世界に招かれます。このマルチメディアなショーは生の民族音楽と電子音楽、19世紀の絵画と現代的なイルミネーションそして伝統的な舞と現代的なパフォーマンスと融合させる」とウカシュ・LUC・ロストフスキ氏(作曲家)は述べます。
大阪市のサンケイホールブリーゼのコンサートホールではRebel Babel Film Orchestraの音楽家(マリア・ポミャノフスカ、カロリナ・スクシンスカ、ピオトル・コピエトゥズ、バルテック・ニェビェレツキ、マチェイ・サドフスキ)、ポーランド国立民族合唱舞踊団「シロンスク」のアーティスト(イザベラ・ヴォイタシク、アンナ・オルショフスカ、シルビア・サイダク、ユリア・パブラク)、アンナ・スゥコフスカ=ミゴニ指揮下のポーランド国立フィルハーモニーの奏者および優秀なダンサー=ピオトル・スタネク、オルガ・ブリ、ギオルギー・プハルスキおよびアネタ・ヤンコフスカが出演します。
大作ショー「農民ダンシング=レミックス(Chłopi Tańcuj Remixed)」は民族音楽と民族舞踏を現代的な振り付け、電子音楽およびマルチメディアな舞台背景を合わせ、「若きポーランド」時代の文学そして音楽の遺産の新たな見方を提供します。
ポーランドパビリオン前の舞台で世代を超えた音楽とダンス
9月5日は「ダンスと音楽の日」が予定されています。イベント名が示すように、これは幅広い観客に向けられたものです。
ポーランドパビリオン前の舞台にウルシュラ・ドゥジャクが演出します。この伝説的と言えるポーランドジャズのボーカリストはアメリカ合衆国や韓国で大人気だったヒット曲「パパイヤ(Papaya)」を歌います。これはエネルギーたっぷりの世代を超えた観客を巻き込むショーになります。
ウルシュラ・ドゥジャクは海老原由佳(ポーランド国立バレー団の長年のソリスト)と共に女性パビリオンでの会合に参加し、刺激的なスピーチをします。そのテーマは、「世代と文化を超えた対話としての音楽とダンスの力、そしてダンス、歌唱そして情熱がメンタルウェルビーイングに貢献することができるか」です。
ポーランド文学の公開朗読と翻訳家との会合
「ポーランド文化ウィーク」開催中の9月6日は書き言葉が主人公です。 「ポーランド文学の日」には公開朗読が行われます。私たちの目標は「公開朗読」の思想を万博来場者に知っていただき、ポーランドの文学作品を紹介することです。ポーランドパビリオン前に読書用サロンが準備されます。
その日のプログラムにはポーランド文学の翻訳者との会合と日本人朗読者、来館者そしてポーランドパビリオン職員が解釈するヤン・コハノフスキ、オルガ・トカルチュク、ヴィエスワヴァ・シンボルスカ、ヤン・ブジェフハの作品の朗読が予定されています。ヤン・コハノフスキの作品は日本語以外の言語の翻訳が朗読されます。また他の国々のパビリオンの館長らを招待し(チェコ語やセルビア語)、自国の言葉での朗読をしていただきます。このように文学古典作品そして現代のポーランド文学の先生方の作品が異文化対話を日本で行います。
次のパネルはポーランド作品の翻訳家が主催します。その中にはポーランド文学作品の翻訳が経験豊富な尾倉光がいらっしゃいます。彼女はポーランド人ノーベル受賞者であり現代の作者の中で高く評価されているオルガ・トカルチュクの作品をいくつか翻訳しています。パネルには優秀なポーランド学者でありポーランド文学古典叢書(ヤン・コハノフスキの「挽歌」、バラードとロマンス、祖霊祭ヴィリニュス篇、ボレスワフ・プルスの人形)の翻訳者である関口時正教授も参加されます。
「文学の日」の4つ目のブロックはポーランドパビリオンのインスタレーション「詩(うた)」に因んだものになります。これでは8人のポーランド人詩人:クシストフ・チジェフスキ、クリスティナ・ドンブロフスカ、ヤツェック・デフネル、イェジ・ヤルニェビチ、バルバラ・クリツカ、ヤクブ・コルンハウザー、マウゴジャタ・レブダおよびウルシュラ・ザヨンチュコフスカの詩を紹介します。俳句にインスピレーションを得た若き世代のポーランド人詩人のミニチュア詩はパビリオンで紹介される内容へのコメントでもあります。
この日は、ポーランド文学がいかに多様でどれだけ日本に溶け込んでいるかを強調します。
2025年大阪・関西万博のアンサウンド・フェスティバルの電子音楽の響き
9月5~7日はポーランドパビリオンのその他の文学イベントと並行して大阪の激戦されたクラブでポーランドのアンサウンド・フェスティバルの第1弾が行われます。これは世界で最も評価され影響力のある電子音楽・実験音楽フェスティバルの1つで2003年にクラクフで始まりました。その年からこのフェスティバルは30以上の都市で行われました。
ポーランド文化ウィーク開催中にアンサウンド・フェスティバルはポーランド人と日本人アーティストの紹介にフォーカスします。知名度の高いアーティストも駆け出しのアーティストもご紹介します。彼らの多くは初めて特別なプロジェクトなどで力を合わせます。
パフォーマーには日本人音楽家・ヴォーカリストの灰野敬二もいらっしゃいます。彼は初めて1970年の大阪万博のために制作されたバシェ兄弟の音響彫刻で演奏します。ピアニストで作曲家のハニャ・ラニ、2K88、ralph、立石 雷、ポーランド人ドラマーアダム・ゴウェンビェフスキと大阪出身のKAKUHAN、ニューヨークのアヴァンガルドのマルチインストルメンタリストKa Bairdと日本人アーティストのフジタユウスケおよびシカゴのクラブ・フットワーク音楽のパイオニアのRP Booとポーランド人音楽家・ドラマーのガリー・ガヴェンダも参加します。
ポーランド文化ウィークの際の若きジャズ舞台
2025年大阪・関西万博の為に企画されたポーランド文化ウィークは現在のポーランドジャズを豊富に紹介する機会です。9月4日~10日の7日間の間に30のコンサートで25人のアーティストが10のプロジェクトを大阪で行います。Sub Silento、 Babooshki、 Aga Derlak Trio、 ドミニク・ヴァニヤ、 Maciej Obara Quartet、 Tomasz Hiwa Quintet、 EABS、 パウリナ・プシビシュおよびHoshiiが出演します。
これらの出演は、大阪の著名な3つのクラブで行われます:ブルーヤード、スペース14および梅田クラブクアトロ。フェスティバルの重要ポイントは2025年の万博用に若き世代のピアニストと作曲家であるニコラ・コウォジェイチクが作曲した「コンサートスイート」のプレミアです。このユニークなコンサートは9月7日に大阪市のスペース14のコンサートホールで行われ、日本に招待されたポーランド人ジャズミュージシャンが全員参加します。
また、ポーランドパビリオンでは7日間にわたりユニークな30分間のソロ・デュオ・トリオ体制のコンサートリサイタルが行われます。メインパートが終了した後には大阪では東京のポーランド広報文化センターの支援を受けこれらのコンサートはEABSクインテット、Hoshiiカルテットおよびデュエット=パウリナ・プシビシュ(ボーカル)とグジェゴシ・タルビッド(ピアノ)9月11~13日には東京でも行われます。
Poland at Expo。文化とアーティストの対話のアンバサダー
ポーランド文化ウィークは2025年大阪・関西万博の文化プログラムの主要要素の1つです。これはポーランドの音楽、文学そして美術(若きポーランドの遺産からアヴァンギャルドまで)の幅広い積極的な紹介です。
この大阪でのユニークな週の一日一日が唯一無二の見方を導入し、ポーランド文化の現代の顔と遺産がそれほど多様で豊富であるかをお見せします。







